地の球へ

[46億年前]超新星が大爆発を起こす。大量の塵とガスが拡散し、そして急激に凝縮。灼熱の星「太陽」と共に、小さな小さな原子の星「地球」誕生。


[44億年前]巨大な小惑星が地球に衝突する。地球の一部がえぐられ、宇宙空間に放出、それが球体になり、月が誕生。その衝突の際、生命の源である有機物が生成される。


[40億年前]火の玉のような灼熱の地球に、いつ果てるとも知れない莫大な豪雨が、数千年もの間降り続く、地表は冷え、水が溜まり、アミノ酸に満ちた海が出現。


[38億年前]海面に発生する小さな泡の中で、微小な化学反応が繰り返される。泡というカプセルに助けられ、膜とDNAだけの単細胞生命が誕生。


[37億年前]地球はまだ酸素が存在していない。硫化酸素で生きるバクテリアが僅かに繁殖する。やがて、酸素を吐き出すバクテリアが登場し、進化、増殖する。


[30億年前]海底火山が活発化する。海上にまで噴き上がった大量のマグマが冷え固まり、原始の大陸を形成。地球に海と陸が出来る。


[28億年前]酸素を吐き出すシアノバクテリアが、爆発的に増殖する。地上のあらゆるものを、数億年かけて酸化してゆく。地球に酸素が溢れる。


[25億年前]シアノバクテリアが履き続ける大量の酸素が、上空にオゾン層を形成する。オゾン層のおかげで有害な紫外線が減少し、大地は海中生命達の上陸を、待つ。


[23億年前]海の中では、様々なバクテリアが戦いを続ける。食うか食われるか、進化を選ぶか、絶滅に消されるか、生命の試行錯誤、そして勝者、そして敗者。


[21億年前]海中での試行錯誤の中から、生命達は共生のシステムを獲得する。別々のバクテリアが合体し、さらに合体し、そして進化、更に進化、進化。


[19億年前]共生というシステムにより、核の中のDNAが、ミトコンドリアと葉緑体を支配する事に成功。現在の生命の基礎である真核生命が、誕生する。


[15億年前]生命達は、まだ海の中で躍動している。肉食の真核生命が、戦いを続ける。勝つ為に大きくなり、大きくなる為に勝つ。生命は数ミリにまで成長。


[11億年前]大きな真核生命が小さな真核生命を取り込み、自分の細胞の数を増やしてゆく。現在の生命と同じ多細胞生命が、誕生する。生命は数センチにまで成長。


[8億年前]多細胞生物は海の中で勢力を拡大する。攻撃や防衛の為の泳力を獲得し、獰猛な肉食生命として暴れ回る。色や形といった生命のデザインが、多様化する。


[6億年前]海の中では、生命の進化が急加速する。種は一万を超え、多種多様な生命たちが進化と増殖を繰り返す。生命は数十センチにまで成長。


[5億年前]脊椎を持つ魚アランダスピスが登場する。骨格を持った魚は、海の栄養を骨に貯蔵し、未知なる危険な世界、川へ。そして川から見える陸の世界に、夢を見る。


[4億年前]魚より先に、植物細胞が上陸に成功する。同時に、カニやエビといった甲殻類も上陸し、昆虫になる。地上には緑が広がり、トンボが空を舞う。


[3億年5千年前]骨格を強化した魚は、肺呼吸を身につけ、ついに川から陸へ進出する。ヒレを強くし、それを足に変え、陸を歩く。初めて太陽の輝きを目にする。


[3億年前]上陸した魚は両生類となり、やがて爬虫類へと進化する。植物や昆虫を食べて暮らし、肉体を徐々に大きくしてゆく。


[2億年前]爬虫類が巨大化に成功、恐竜が誕生する。地上は恐竜の楽園となり、大地に地響きが反響する。この時期、ネズミぐらいの小さな哺乳類が誕生する。


[1億5千万年前]進化は大空へ広がる。爬虫類のウロコ。羽に変えた原始の鳥、始祖鳥が誕生。上空までまもが、恐竜の天下となる。


[1億年前]突如、植物に革命が起きる。恐竜の好物であった裸子植物が激減し、花を咲かせる被子植物が激増する。花の咲く植物が食べられない恐竜たちは、徐々に衰退へ。


[6千万年前]地球に巨大な隕石が衝突する。世界は厚い粉塵に覆われ、太陽の光も届かなくなる。急激な気温の低下、永い永い冬。衰退していた恐竜たちも、ついに絶滅。


[5千万年前]初めて試みた冬眠という武器で、永い冬を乗り越えた小さな哺乳類たち。春の地上には凶暴な恐竜もおらず、希望いっぱい夢いっぱいに、世界へと広がる。


[4千万年前]哺乳類たちは、花や果実を持つ被子植物との共存に成功する。森の中で木の実を食べ、冬になれば冬眠し、豊かな哺乳類の時代が始まる。


[1千万年前]原始の猿プロコンスルが登場。木登りで後ろ足を鍛え、二足歩行に成功。両手を使うことで脳が発達し、森から荒野へ進出する。


[4百万年前]アフリカ、最初の人類アウストラロピテクス・アファレンシス、登場。直立姿勢のおかげでのどの構造が変化し、生命体にとっては困難である言語を獲得する。


[3百万年前]現代人ホモ・サピエンス、登場。それまでの狩猟採集から、新しい濃厚牧畜の生活へと移行する。その日暮らしの生活から、将来を見据えた生活へ。


[5百年後]フロンガスの影響で、オゾン層が激減する。有害な紫外線と地球温暖化により、地上のあらゆる動植物が、徐々に衰退してゆく。


[1千年後]新たに発生した神経過敏症ウイルスが猛威を振るう。文明生活に慣れた人類は抵抗力が弱く、様々なアレルギー反応を起こし、人類、絶滅。


[5千年後]海中以外で生きていた地上の生命たちは、猛毒の紫外線に冒され、全滅。地上には草も生えず、熱風が吹き荒れ、荒涼たる砂漠と化す。


[10万年後]地球温暖化が加速し、生命の海も蒸発し始める。海温が上昇し、海中の生命たちも衰退してゆく。生命たちは、海の底に、緊急避難を続ける。


[50万年後]いつまでも続く海水の蒸発により、空は厚い雲に覆われる。雲に閉ざされ熱が逃げなくなった地表は、赤錆色に染まる。地上はもはや灼熱地獄に。


[3百万年後]わずかに残る小さな海、その海底に生きるわずかな生命たち。種の存続を求め、未知なる暗黒の世界、地中に挑む。


[1千万年後]地中の炭化ケイ素を食べて生きるバクテリアが登場する。進化の新たな挑戦。生命は諦めない。静かに、深く、地中で進化を続ける。


[5千万年後]すべての生命は、炭化ケイ素を糧にし始める。紫外線の届かない安全な地中は、生命の新天地となった。生命は、地中へ、深く、深く。


[1億年後]生命たちは、強すぎる地底の重力に苦しむ。しかし、強力な浮力を身につけたジオバクテリアが登場。重力を浮力で制御しようと試みる。


[2億年後]浮力を持つジオバクテリアが大量増殖する。数億年をかけて、自らの浮力で地球の重力を制御する。同時に重力制御細胞を獲得する。


[3億年後]高熱のマントルとジオバクテリアの激しい戦いが続く。ジオバクテリアの浮力でマントルの熱は地表に拡散される。


[5億年後]重力を制御するジオバクテリアが、多細胞生命へと進化。やがてマントルの熱量が低下し、生命たちはさらに深く進出する。


[10億年後]五千kmの地底、重力を制御する巨大生命体、ジオサウルス登場。六千kmの地底、重力を制御する知的生命体、ジオサピエンス登場。


[15億年後]ジオサピエンス、地球中心核に挑む。ジオサピエンスと地球中心核の戦い、激化。破滅にも似た核爆発を、何度となく繰り返す。


[20億年後]ジオサピエンスと地球中心核、激しい戦いの中から、共生のシステムを獲得する。互いに融合を試みる。互いに融合を試みる。互いに融合を試みる。


[25億年後]完全なる融合に成功。地球中心核に、ジオサピエンスのDNAが移植される。メガDNA完成。周囲の生命たちも、連鎖的な融合を開始する。


[30億年後]中心核のメガDNA、周囲に存在するすべての生命体を支配する。地球全体が細胞化し、すべての細胞は同じメガDNAに制御される。


[40億年後]ついに、一個の、超巨大知的生命体ジオガイアが誕生する。太陽系第三惑星だった地球が、地球が、地球が意思を持つ。


[50億年後]ジオガイア、重力制御細胞を強化し始める。自己の重力を変化させることで、新たな世界への推進力を、模索する。


[70億年後]ジオガイア、自在に重力を変化させることに成功する。重力の変化を利用して、惑星間を支える引力の均衛を調整。公転軌道を外れる。


かつて地球と呼ばれたジオガイア、太陽系を離れ、銀河を離脱し、そして未知なる新しい世界、遥かなる宇宙へと、独り、旅立つ。